委員会が始まるギリギリの時間に図書室のドアを開けた。
そこにはキョトンとした表情のハルが座っていて、姿を見ることが出来た安心感からかどっと疲れが押し寄せた。
今日は特別話すこともないらしく、すぐに終わった委員会。
早く終わってラッキーだとすぐに帰ろうとする人の中にハルもいた。
「ハル、待って」
俺は頭で考えるより前にそう言ってハルの腕を掴んで引き止めていた。
「ねぇ、座って?」
「……やだっ」
「じゃないとキスするよ?」
「……うぅ、ばかっ」
こんなにも目の前で話しているのに、全然ハルと目が合わない。
合わせようとしてもすぐに避けられてしまう。
「俺のこと、避けてる?」
「避けてなんかいないもん」
俺、なんかハルに悪いことしちゃった?
そう考えて不安になる。



