「委員会忘れて帰った、なんてことはないよな…」
ちょっぴり抜けてるハルのことだからと、そんな考えが頭をよぎり生徒玄関に向かった時、ちょうど降谷の姿を見つけた。
「降谷っ!」
「あれ、夏くん?今日委員会じゃなかった?」
廊下に掛けられた時計を見て、時間を確認している降谷。
ハルを探すことに必死になっていて気づかなかったけど、もうすぐ委員会が始まる時間だ。
「そうなんだけど……ハルどこにいるか知らない?」
「え、ハル?ハルなら今日は先に委員会あるって行っちゃったよ?だから、もう図書室にいるかも……」
「そうなんだ。ありがとう降谷」
「うん、どういたしまして」
そんな降谷の返事を聞く前に、俺は図書室へと走っていた。



