「ねぇ、早く俺のモノになって?」 「っ」 触れたくてたまらない。 今すぐにでも奪ってしまいたいピンク色の唇を避けて、おでこに触れるだけのキスをする。 「ハル……このまま閉会式、サボっちゃおっか?」 「……それはっ」 「……っ」 「あら、どうしたの?」 このタイミングで先生が帰ってきてくれて本当によかったと思ってる。 もし誰も来なかったら? 足音が聞こえなかったら? 俺はそのまま…… ハルのことを俺のものにしてしまっていたかもしれない。