俺の彼女が可愛すぎて困る。





「ねぇ、ハル」



A組が1位を取って喜んでいるところに申し訳ないとは思うけど、やっぱり変だ。



「夏くんっ……へっ、ちょっと!」



「降谷、ハルのこと借りてくね」



突然のことに驚いている2人だったけど、違和感に気づいているはずなのに平気なフリをしているハルを放ってはおけない。



「な、夏くん、おろしてっ!」



「ダメ。ハルはすぐに無理するから」



「無理って、何を」



なるべく負担をかけないようにとお姫様抱っこをして連れてきた保健室。



保健室には誰もいなくて、とりあえずハルをベッドの上におろした。



「ほら左足見せて?」



「左足?」



「リレー走ってる時挫いて痛いんじゃないの?」



ずっと気になっていたハルの左足。



遠くからではっきりとはわからなかったけど、確実に足を滑らせていた。



その後のハルの様子を見て、何となくそんな気がしていた。