「私重いし、乗れないっ」 「重くないし、俺の心配はいいから自分の心配して?」 「わぁっ」 有無も言わさず、軽々とおんぶされて図書室を後にする。 自分の荷物もあるのに、私のカバンも持って私を背負って…… 申し訳ない気持ちばかり。 「少し揺れるけど、ごめん」 そうやって気遣ってくれる夏くんの背中は、とても心地よかった。