着替えも終わり、少し濡れてしまったカバンの中身を取り出して、乾かす。
そういえば夏くん大丈夫だったかな。
私も濡れてしまったんだから、きっと夏くんも濡れてしまったはず。
やっぱり無理矢理にでも今日は私を送らずに帰ってもらえばよかった。
そんなことを考えている時、私のスマホが音を鳴らした。
「夏くん?」
ちょうど夏くんのことを考えていた時にタイミングよく夏くんから電話が来た。
「もしもし」
『ハル、大丈夫だった?』
「うん。少し濡れちゃったけど……もう着替えたし。夏くんこそ大丈夫?」
『駅の方はあんまり降ってなくてなんとか』
そう報告を受けて、私はホッとする。
夏くんの家は私よりも遠いし、私みたいにべしょ濡れになってしまっていたら、本当に風邪をひきかねない。



