「うわぁ、最悪っ……!」



夏くんと別れた後、すぐに強く降り出してきた雨。



やっぱり酷くなってきた。



家まではあと少し。



荷物が少しでも濡れてしまわないよう、カバンを胸に抱きかかえながら雨の中を走って帰った。



「……気持ち悪い」



制服がべしょ濡れで身体にくっついてくる。



黙っていても滴れてくる雫で、このままだと家の中まで濡れてしまう。



とりあえずタオルで拭いて着替えることにした。