現在の順位はA組1位、B組2位、D組が3位でC組が追いかけているという感じ。
順位はそのまま変わらず、アンカーへと回ってきた。
トップ争いはA組の男の子と夏くん。
「頑張れ、夏くんっ」
「A組行けーっ!!」と盛り上がる中、思わずそう声を上げてしまった私。
隣で詩乃にふふふと笑われていたけれど、そんなことに反応している余裕なんて全く無くて、夏くんに釘付けになる。
「……っ」
今、夏くんと目が合った?
1つ目の障害物の網をくぐり終えた夏くん。
確かに私と一瞬だけ目が合った。
本当に一瞬だけだけど、ニコッと笑って"見てろ"って。
見てるよ、見てるから夏くんのこと。
だから……"頑張って"
平均台なんて渡っているとは思わないほどに駆け抜けて、ハードルは軽々と飛んでいく。
マットでは何か1つ技をすることになっている。
みんな前転や側転をする中、夏くんは……



