俺の彼女が可愛すぎて困る。




案の定、今日の図書室はガラガラで人が来る気配もない。



「やっぱり体育祭練習あるからなー」



クラスによっては昼休みから早速練習を始めているところもあるから。



「そういえばハルは何の競技に出るの?」



まだ話していないんだったっけ。



「私は大縄跳びとリレーとムカデ競走だよ、詩乃と一緒なの」



「へぇー、本当ハルと降谷って仲良いよな」



「うん、詩乃のことだいすきだもん」



「俺のことは?」



「……へ?」



「俺のことは、好き?」



「ばかっ」



なんでそうなるの、夏くんは!



もう、と頬を膨らませて夏くんのことを横目で睨む。



本当、夏くんは意地悪ばっかりだ。



「ごめんて、ハル。許して?」



「……仕方ないから、許す」



こんなんだから、また意地悪されちゃうんだ。



でもずるいじゃん、そんな言い方。