「図書室に来る人だってほとんどいないし……」



「図書当番がなくなったら、昼休みにハルと会えなくなるじゃん。ハルはそれでいいの?」



それでいいのって……



そんな寂しそうな声で……



どうして夏くんはいつも、そうやって私の気持ちを揺さぶってくるんだろう。



「俺と会いたくない?」



「そんなこと、ないけど…」



会いたくないわけじゃない。



むしろその時間が楽しいと思ってる自分もいる。



でも、そんなこと夏くんみたいにサラッと口に出せないよ。