「寝言、可愛かった……よ?……えぇっ!?」



な、な、なんということ!?



まだ眠たくて重かった瞼が一気に開いて、目が覚める。



うそだ、うそだ、うそだっ!!



これって、そういうことだよね?



きっと私が電話越しに寝ぼけて寝言を言ってたってこと?



まさか夏くんがまた意地悪して言ってる……?



そう信じたいけど、もしそんな寝言なんて聞かせていたら……



私、もう夏くんに合わせる顔がない。



恥ずかしくて枕に顔を埋めていると、ピコンとスマホが音を鳴らす。



"おはよう、ハル"


"今日もバイト?頑張って"



その相手は夏くんで……



今日もバイトの日だって言ってたっけ?



でもなんでかな。



夏くんからのメッセージがこんなに嬉しい気持ちになるなんて。



"頑張って"ってそう言われるだけでなんだか頑張れそうな気がする。