「ふぅ、でもいいや」

開き直れば問題なし!

「ひゃあ!ソースこぼしちゃった!」

「あら、大丈夫ですの?」

「あー、これさっきの店で買ってきた。ティッシュ箱」

「あ、ありがと・・・・・・」

花恋の悲痛な声と、えりかと桜の気遣う声が聞こえる。服にこぼしちゃったのかな?まあ、制服じゃないけど。

「ごちそーさん。私も準備しとく」

桜も食べ終わったんだ。

「ごちそうさまでした。みんなで行く?」

「そうね」

「あーん、待ってよー」

「もちろん待ちますわよ」

まだ行かなくていいよね。

そして、下を向く。今日は首にかけている、あの水晶のペンダントを取り外し、見る。


「私は・・・・・・」

この力が、嫌だったのかもしれない。

ううん、嫌だったんだ。怖かったんだ。

安心できる、お母様のようになることができない、この力が。