「王族裁判、開廷します」

一同が持ち場についたところで、私は言った

ふふ、みんな緊張してる

「被告、立花夏帆。前へ」

「はい」

さすが、夏帆さん。落ち着いてるぅ

「我ら黒魔法は、王家の分家である立花家の名誉に危機感を感じ──」

ふんふん・・・・・・なるほど。

「──という次第でございます」

「戻ってください」

夏帆さんが元いた場所に戻る。

まあ、まとめるとこんな感じ

1 黒魔法は魔力増幅の魔法薬だけでなく、魔法少女や魔法使いを誘拐していた

2 友香を攫った目的は七海さんが話したとおり(略)

ってなところ?

「誘拐した件数・・・・・・国内で32件とあるが、これは全て?」

桜が問うと

「はい。黒魔法が」

マジか?

32件もしたの?

ありゃ〜

「ふむ・・・・・・それでは、被告人。原田夢菜、前へ」

「はぁい」

喋り方、ほんと変わったね

「ええとぉ、夢菜はぁ──」

【略】

「そ、それでは裁判長。判決を」

愛梨に促され、私は言う

「被告ら、黒魔法の幹部及び関係者を1年の国外追放とする」

嫌だぁ!

自分で言っててなんだけど!

「はーい、しゅーりょー」

この空気嫌だから早めに切り上げた

「帰りましょ帰りましょ」

「正しい判決はまたねぇ」

「んじゃ、バイバイ」

「またな」

「帰りましょ」

五人でそそくさとその場を離れた

だって

私は

夏帆さんと顔を合わせるのが辛いから・・・・・・

みんなは

多分、私に乗ってくれてる