かちゃりとドアを開けると、明かりがついていた。あ、二人発見!

「ねえ、寝ないの?」

2人はソファに腰掛けていた。後ろから声を掛ける。でも、反応なし。

あれ、魔法の影響かな・・・・・・うん、そうに決まってるね。

そおっと横から目を覗いてみると、いつもより濃く、黒が広がっていた。

「ひっ」

思わず声を出してしまった。急いで口を塞ぐけど、後の祭り。

ゆっくりと、二人が私の方を向いた。うう、何度見ても気味が悪い。

「と・・・・・・もか」

「にげ・・・・・・」

苦しそうな声で、訴える。

にげ・・・・・・?逃げろ?

な、なんで?!

「いいか・・・・・・・ら、私の、意識が途切れる・・・・・・前に」

「はやく・・・・・・・・っ」

首元を抑え、苦しそうにする2人を、ほうっておけるはずがない。

「Light, invalidation!」

様々な魔法を無効化にする、私しかできない魔法。それを、二人にかけた。

でも、2人は依然苦しそうにしていて。

なんで?なんでよ・・・・・・

私にはできないの?

「なんで・・・・・・」

私がこぼした、その瞬間

2人は、ソファに倒れた。

「え・・・・・・」

ちょっ・・・・・・

「あ、愛梨?桜っ?!」

近所迷惑にならない程度の声で、呼びかける。でも


反応、しなかった。

「やだっ・・・・・・」

魔法の影響で死んじゃうなんて、ないよね?