「楽しかった」

「そうね」

「だな」

帰り道は、愛梨、桜、そして私の3人。うう、悲しいよー。

「あー、そういや今度皆既月食があったな」

「皆既月食?」

「ええっ」

あ、あれすか?あの皆既月食?

い、い・・・・・・

いやだぁぁぁぁぁぁあああぁぁぁ!!!!!!

か、皆既月食の日って私の魔力が5割くらい抑えられちゃうんだよ!その時間だけ!

だから、その時間だけは護衛が10人くらい後ろについてきてたから、鬱陶しいんだよね。

でも、今人間界にいるんだけど。

「そんなに驚くか?」

「う、ううんっ。何でもない」

慌ててブンブン手を振って否定。

いや、これじゃあ肯定してるも同然じゃん。ま、いっか。

「それって、いつ?」

「今度の土曜日だ」

「あら、すぐね」

「まあ、もうすぐ望だしな」

「そ、そっかー」

あれま。もうすぐなのかいっ。

どうか、狙われませんように・・・・・・




















しかし、私のこの儚い願いは─



















彼らによって、打ち砕かれることになった。