「どこまでできるかは分かりませんが、王妃様のお言葉に添えられるよう、なんとか頑張ってみますわ」
鍵を握りしめ、改めてそう王妃様に告げた。
王妃様は申し訳なさそうに、でもどこかしら安心したような面持ちで言葉を返す。
「迷惑かけてごめんなさいね。ライトをああさせてしまったのは、私たちの育て方のせいだって分かってる。でも、もうどうしようもなくて……。あなたが侍女になってくれて本当に嬉しいのよ。ありがとうね、ララ」
「王妃様……」
王妃様にここまで言われてしまったら、なんとしてでもやるしかない。
私ひとりの力で、あの王子が変われるかどうかは分からないけれど、でもどうせならガラッと王子が変わってくれたなら、侍女冥利に尽きるだろう。
……なんとしても、やらなきゃ。
当初の、"ただ侍女をやるだけ"という趣旨からは、だいぶ大きく話が膨れ上がっているような気はするけど、こんな流れも悪くないわ。
やってみせる。
私の手で、あの王子を変えてみせる!!


