って、ちょっと待って?

私がこの方の侍女をするってことなの?


そんな。そんなまさか……。



「ライト、紹介するわ。ウェルバート伯爵家のララさんよ。これからあなたの侍女をすることになったのよ」

「……いらないよ」

「そういうわけにはいかないの!とにかくこれからララがあなたの身の回りの世話をすることになったのだから、あなたもいい加減人と交わる努力をなさい!!」

「面倒臭いよ。俺はずっとひとりでいい」



そう吐き捨て、有無も言わさず扉を閉められた。


当の私は、呆気に取られてなにも言葉を返せなかった。

いやそれどこか、王子の姿に驚いて立ち尽くしたまま、動くことすらできていない。



気まずい空気が王妃様と私の間を漂う。

王妃様はなんとかその場の空気を変えようと、無理矢理私に笑みを作って見せた。


「ちょ、ちょっと変な子なんだけれどね、根はいい子なの!本当よ!だから安心して?困ったことがあったらすぐに私に言ってくれればいいから!お願いよ?ね?ね?あなただけが頼りなのよ!」