「ララにそう言われると、断りにくいな」

「王子、私のせいにしないで下さいね。これはあくまで私が思うことであり、会う会わないを決めるのは王子自身ですわ。出来るなら参加して欲しいというのが私の本音ではありますが、王子の体調も、そして心の問題もありますから、そこはご自分で判断下さいませ」

だからといって無理強いはできない。
この駆け引きは非常にきわどいものだ。

結論は自身で決める。
人に言われたからとそれに流されるようでは、後の国王の座は務まらない。

これもまた、殻に閉じこもっていた王子の、リハビリのひとつでもある。


「……分かった、会おう。そうリフィトに伝えてくれないか?」

王子は大きく息をひとつ吐いた後、私に告げた。

「かしこまりました、王子。……それは王子ご自身の意思でありますね?」

「ああ、もちろん」

確認するように聞いた言葉に、王子はハッキリと答えた。
王子の言葉に、私は安心する。

「では3日後、時間は決まり次第お伝えいたしますので、よろしくお願いします」