紅の葬送曲



この時、私はもう夢のことなんて気にしていなかった。




でも、この夢が私の運命を狂わせる。




いや、違う。




私が知らないだけで、もう狂っていたんだ。




私が産まれた時点でもう全てが狂ってしまっていたんだ。





私と……あの男の子が産まれてしまったから世の中は……。




彼は悲しい運命を歩まなくてはならなくなってしまった──。














運命の……最悪な出会いまであと半日──。