「この手紙は浅井秀人が書いたものじゃない。じゃあ、誰が──」
「……江、司馬琉介を連れてこい」
寿永隊長は冷たい目で、小鳥遊君を見た。
「誰が書いたのかは手紙を投函した司馬琉介に聞けば分かる。……言わないなら、俺が吐かせる」
冷たい目で、声で言う彼の姿に鳥肌が立った。
多分、琉ちゃんが素直に言おうとしないなら無理矢理吐かせるつもりだろう。
……ちょっと待って。
何かが引っ掛かる。
「ちょっと待ってください、寿永隊長!小鳥遊君も!」
私は部屋を出ていこうとする二人を呼び止めた。
「今度は何だ?」
私が彼がしようとしていることを止めるものだから、彼は苛立っているように見える。



