「あれ……?」
ふと、手紙を読み直していて違和感を覚えた。
「寿永隊長」
「何だ?」
「お父さん……浅井秀人の手書きの書類とかってありますか?」
「手書きの書類?待っていろ、確かこの棚に……」
寿永隊長は棚にあるファイルからお父さんが作ったであろう書類を取り出し、私に手渡してきた。
それを受け取ると、私はその書類と手紙を照らし合わせる。
「やっぱり……」
「どうした?」
私はその手紙について衝撃的な事実に気付いてしまった。
「この手紙、父が書いたものじゃありません」
「「は!?」」
気付いてしまった事実を口にすると、寿永隊長と小鳥遊君はすっとんきょうな声を出した。
何で今になって気付いたんだろう。
お父さんの文字は見慣れてたはずなのに……。



