「……だから、年々翔鷹の配属人数が少なくなってるんだよ。アンタらは何のために警官になった?騒ぐためか?」
彼は余程その声が煩わしかったのか、かなり厳しいことを言ってくる。
「まあまあ、凌。翔鷹が人手不足だからって周りに当たるなって」
隣にいる小鳥遊君が彼を宥めるけど、彼は小鳥遊君を睨んで黙らせる。
「アンタらみたいなのが警官になれるなら世も末だな」
アンタらみたいなのが?
その言葉に私の中で何かがプツリと音を立てて切れた。
「今のは聞き捨てなりませんね、翔鷹の隊長さん」
私は一歩前に出ると、彼を睨んだ。
「ちょっ……紅緒!?止めなって!」
京が腕を掴んで私を止めるけどそれを振り払い、彼の方にずかずかと近付いた。
彼の目の前で足を止めると、不機嫌そうな端正な顔が私に向けられてる。



