「何故、お前が此処?」




「それは……その……。あ、そうだ!薬!小鳥遊さんから薬を持っていくように頼まれたんです!」





彼女はしどろもどろになりながらもそう言って、俺に水と薬袋を差し出してきた。





その薬は間違いなく俺が飲んでいる薬だ。





「……そうか、菖に頼まれたのか」




俺はそれらを受け取ると、中から薬を取り出して水と共に飲み込んだ。




そして、再び彼女を見た。





「それで、此処にいる理由は?」




「え!?だから、小鳥遊さんに薬を──」




「薬だけなら置いて行けば良い。俺が目が覚めるまでいたということは俺に聞きたいことがあるんだろ?」





当たりだったのか、彼女は言葉を濁らせた。