心春Side

ここに来てから5週間経った。

あの“衝動”が最後に来てからもう3ヶ月が経った。

いくらなんでも間が長すぎる。

今までの経験からして間が長ければ長いほど、次にくる“衝動”は大きくて重い。
さらに時間が長くて体力を使う。

「一生来なければいいのに…」

もう3月になったのに今日は寒い。
雨が降っていて家全体が暗い。

私はリビングの窓から外を見る。

「あ、雪…」

外を見るとしんしんと雪が降っていた。
私は3月に雪だなんて信じられなかった。

「3月に雪ね…
北海道じゃないんだから。」

後ろからお義父さんが声をかけてきた。

「おかえり、心春。」

「お義父さん、ただいま。」

私はそう言って彼の目を見る。