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その日はあっという間に放課後になった。
「結柚ちゃん、帰ろっか」
美緒ちゃんは、日本美人って感じの人で、話した感じだとクール系かなって思ってる。
「うん!」
入学して初めて、校門を友達とくぐった。
「駅前にチョコレート専門店ができたんだって。行かない?」
「私となんかでいいの?」
まだ…裏切られた傷は癒えてない。
だから、どうしてもそう聞いてしまう。
「もちろん」
美緒ちゃんも一匹狼タイプだ。
だから、私に親近感を持ってくれたのかな…。
「ありがとね。じゃあ行こっか」
私は弱い。
まだ怖いから。
また裏切られるんじゃないかって。
素直に美緒ちゃんを信じることができないから。
ごめんね美緒ちゃん。



