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「テストしゅーりょー!」
とたんに教室が騒がしくなる放課後。
「叶多くん!写真撮らせて!パジャマとか超レア!!」
騒がしくなると同時に女子に囲まれる叶多。
私はそんな叶多の隣の席だから、香水のキツい女子たちの邪魔になってる気がして席を立つ。
てか、こっちが女子たちのことを邪魔だって思ってんだけどね。
…まだ帰りのホームルームが残ってるけど、先に帰ってしまおう。
テストは絶対満点だろうし。
「美緒ちゃん、シャーペンありがとね。それじゃ」
シャーペンを反して、私はマッハの速さで教室を出る。
「はぁー!疲れたぁ」
さっさと倉庫行こ。
倉庫は楽だ。
……いつからそんなこと思い始めたんだろ。
蒼竜の倉庫が楽だなんて。



