Next To You…永遠に。

涼が仕切り直す。


「そうだ。一応確認だけどさ。この倉庫に寝泊まりできる部屋なんてないよね?」


私に、〝当たり前だ〟と言わんばかりの視線が集まる。


「何で?」


そう聞かれて返答に困った。


…家がないって言ったら〝今までどうしてた?〟ってなる。


〝なんとなく〟で終わったら、〝あっそう〟で終わって私の生活できる場所がなくなってしまう。


野宿なんて絶対嫌だし、泊めてもらえるような友達だっていない。


「家出でもした?」


勇が思わぬ助け船を出してくれたから、それに乗っかることに。


「まぁね」


家出できる〝家〟がほしかった。


私の中でずっと残ってる両親の姿は、全て小さな後ろ姿…。


私を放置してどこかへ行ってしまうのを家でポツンと見ていることしかできなかった。