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「え!?結柚、何で戻ってきたんだよ?」
麗桜の倉庫に私が帰ると、聡太が驚いた顔で私を迎え入れてくれた。
「ごめん。…あと1日だけ晴輝といたかった」
麗桜のことよりも、自分のこと。
そんな私を晴輝はどう思うだろう。
「まぁそりゃそうだわな。いきなり酷な話だよな。晴輝は今どっか行ってっから」
聡太はいつもあたたかい。
聡太だけじゃなくて、麗桜は皆あたたかい。
「わかった」
そう言ってから、入った自分の部屋は、なぜか久しぶりに入った部屋のように感じた。
「………もうこの部屋ともお別れか」
蒼竜の倉庫にこんな部屋がなかったらどうしよう。
私には家がない。
どこで生活すればいいの?
そう思うと、ますます蒼竜に行きたくなくなってきた。



