わからないまま、私は二学期を迎える。


あの封筒はまだ開けてない。


開けたらいけない気がするから。


「俺らの教室どこだったっけー?」


久しぶりの学校で、隣を歩く叶多がボケたことを言う。


「……一番奥だよ」


晴輝と信に指摘されてから、妙に意識してしまって、何となくぎこちなくなってしまう。


叶多は叶多で、家庭の方が忙しいのか、ふとした時に疲れきったような表情をしていることが最近多い。


ガラガラ


教室のドアを開けると、教室内が一瞬静かになった気がした。


気がしたんじゃない。


本当に静まり返っている。


「……何これ」


黒板に、でかでかと書いてある。