「じゃあ、目ぇ見て言えよ」


できなかった。


どうしてだろう。


やましいことなんて、ないはずなのに。


「ドラマとかの主人公なら、カッコつけて〝花崎んとこ行けよ〟って言うだろうけど、俺は無理。お前を離したくない。俺はお前が好き」


こんなに真っ直ぐ愛してくれてるのに。


私は叶多が好きだって言うの……?


わかんないよ……。


「だからこれ、渡しとく。家帰って読んで」


渡されたのは、A4サイズの茶色の封筒。


「何?これ」


ラブレターにしては大きすぎるし、まず晴輝はラブレターなんか書かない。


「花崎はやめとけってことだよ」


え………?