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私は、殺人鬼から死に物狂いで逃げて命は助かった。
そして、殺人鬼は無事に警察に捕まった。
私が通っていた大好きな小学校は、一瞬にして忌まわしい場所となった。
『いまだかつてないくらいの惨劇です!!』
『現場は混乱に陥っており─』
報道陣も駆けつけ、小学校は全国ニュースで取り上げられた。
その間も、悲鳴は止まなかった。
私の目の前で息絶えた生徒は、こう言って死んだんだ。
〝誰か助けて─〟
と。
私は助けられなかった。
見捨てたのと同じだ。
しかも、その生徒を殺したのは私の実の両親……。
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