小5の私は、たくさんの友達に囲まれて日々を過ごしていた。


「結柚ちゃーん!おっはよぉ!!」


元気な岡村七菜子(おかむらななこ)ちゃんは私の親友だ。


私とは名字が同じで、仲良くなった。


岡村結柚。


それがこの時の私の名前。


「七菜子ちゃん、おはよ」


この日は体調が悪かった。


朝から両親の暴力を受けてきたし、吐き気もする。


頭を殴られたせいかもしれない。


七菜子ちゃんだけが、私が虐待されてることを知ってる。


服も買ってもらえないから、七菜子ちゃんが着なくなった服をくれたりする。


今日着ている服も、七菜子ちゃんがくれたやつだ。


もちろん、七菜子ちゃんは誰にも虐待されてることは言ってない。


本当に信用していた。


七菜子ちゃんとは永遠の親友だと思っていた。