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時計をチラッと確認すると、夜中の3時を指していた。
ベッドに座って、布団をかけて、膝を抱えてうずくまってる私を叶多は何も言わずに見ている。
「……ごめん、叶多。せっかくの旅行台無しだね」
抑揚のない声が出た。
「俺さ……。なんもしてやれねぇな。お前に。こんなに近くにいるのに」
叶多……?
叶多はベッドに仰向けに寝ころぶ。
「………結柚が苦しんでんのに、薄っぺらい言葉しかかけれやれない。結柚がどうしてほしいのかもわかってやれない」
叶多……??
何で叶多が…自分を責めるの……?
「……叶多が悪いんじゃないよ…?何で自分を責めるの……?」
悪いのは私だよ……。



