Next To You…永遠に。

抵抗することをやめた結柚は、その場に座り込む。


「結柚……」


何が結柚をここまで苦しめてんだよ……。


結柚は何に怯えてるんだよ…。


海での出来事だってそうだ。


「嫌だ…っっ」


俺は何もしてやることができない。


結柚のことが好きなのに。


何もしてやることができない。


「大丈夫だから」


何もわかってやれないくせに、そんな薄っぺらい言葉しか言えない。


中野なら結柚の事を理解して、今結柚が欲しがってる言葉をかけてやれるんだろう。


「もぉやだよ……っ」


だから、ただ側にいて見守ってることしかできない。


結局俺は中野に何も叶わない。


こんなに近くにいるのに。


抱きしめることも、結柚に触れることも。


何もできない。


【叶多side END】