Next To You…永遠に。

それが叶多は嫌なのかな。


「でもまぁ部屋無料で貸してくれるって言うし、僕ら的にはありがたいんだけどね」


叶多が〝部屋なんかいらない〟って断ればそれっきりになるはずなのに、断らないのは蒼竜のためかな。


蒼竜はここに来るの楽しみにしてるんだもんね。


「おい、余計なことしゃべってんじゃねーよ」


ご立腹の叶多が涼と共にロビーに入ってきた。


と、そのタイミングで、人の良さそうな初老の男性が奥の方から優雅に歩いてきた。


「久しぶりだな。元気だったか?」


人の良さそうな笑顔で叶多に問いかける男性。


「……まぁ」


男性からは柔らかい雰囲気が伝わってくる。