「おい。起きろ」


「んー…」


叶多の声で起こされた。


あー…今日は旅行出発の日か。


眠りを求める体を無理矢理起こして、ベッドから降りる。


「今何時?」


「10時半。早く行くぞ」


倉庫に集合して、先代の吉澤雅(よしざわまさ)さんが運転してくれる車で目的地に行くらしい。


「待ってよ。まだメイクも何もしてないし」


「化粧しても誰も見てねぇよ。早く行くぞ。雅さん待たせるわけにいかねぇだろ」


サラッと失礼なことを言う叶多。


腹立つなぁ。


「うるさい。着替えるから出てけ変態」


1日経ったら元通りになった私たちは、無事に元の関係性で旅行の日を迎えれることになった。