翌朝。 「……あの…叶多……」 寝室の入り口付近、俺の背後、から結柚の弱々しい声が聞こえた。 普段強気な口調なのに、こんなに弱々しくて。 俺がこうしてしまったんだろーな、と思うと申し訳なくなってくる。 「………何」 その思いとは裏腹に、冷たい言い方になってしまった。 「……その…ごめんなさい……。コップのことも…晴輝の件も……」 コップのことなんか、ほぼ忘れていた。 ……どんだけ嫉妬してんだって話だよな。 「別に」