「叶多に頼めるわけねぇだろっ」


小声で涼が反論してきた。


涼は、その大量の宿題を叶多に手伝ってもらいたいみたいだけど、話しかけるなオーラ出しまくりの叶多に話しかける勇気はないみたい。


「じゃあ自分でやれば?」


僕が手伝ってあげるから、とは何があってもならないね。


涼の宿題を手伝う意味がわからない。


「結柚がいたらなぁ~」


涼は悪気なく言ったのかもしれないけど、それが叶多の癪に障ったらしい。


鋭く涼を睨み付けて幹部室を出ていってしまった。