『もしもし』
いつもと変わらない声は、嘘っぱちの物に聞こえた。
「……っ」
声が出せなかった。
『誰だよ』
すぅっと息を吸って、心を無にする。
「…結柚だけど」
声が強ばる。
『あぁ結柚。何か分かったか?』
蒼竜のことが、って意味で聞いたんだろうね。
「えぇ、わかったわよ」
『仕事はえぇな。お疲れ』
晴輝の笑顔が思い浮かぶ。
偽りの笑顔が。
「晴輝が浮気してることがね」
長い長い沈黙が、すべてを物語っていた。
いつもと変わらない声は、嘘っぱちの物に聞こえた。
「……っ」
声が出せなかった。
『誰だよ』
すぅっと息を吸って、心を無にする。
「…結柚だけど」
声が強ばる。
『あぁ結柚。何か分かったか?』
蒼竜のことが、って意味で聞いたんだろうね。
「えぇ、わかったわよ」
『仕事はえぇな。お疲れ』
晴輝の笑顔が思い浮かぶ。
偽りの笑顔が。
「晴輝が浮気してることがね」
長い長い沈黙が、すべてを物語っていた。



