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「結柚!」
昼休みごろ、私は教室に到着した。
「美緒…。昨日はごめんね?取り乱しちゃって。せっかく誘ってくれたのに…」
目があった瞬間、美緒に謝る。
「そんなことどうでもいいよ。大丈夫だったの?」
心配してくれる美緒。
そんな美緒のことすら、疑ってしまう私の心は汚い……。
「大丈夫…」
疑うっていう言葉は不適切かな。
〝信用してない〟が一番正確だ。
とにかく…今は他人と関わる気持ちにはなれなかった。
そんな私の心情を察してか、美緒は何も言わずに自席につき、読書を始めた。
…せっかく仲良くなれたと思ったんだけどな……。
やっぱり私は人と関わることが苦手だ。



