「ふふ、バカじゃない?」
そんな祐希を見て詩依は静かに微笑んだ。
「し、詩依?」
詩依にもなんとなく祐希をからかう美花やメイの気持ちが分かった気がした。たしかにこれは、からかいがいがある。
「冗談よ、冗談! それにこれはあんたのためじゃないって散々言ったでしょ? 私だってあいつにキレてるのよ」
そう言って詩依は机の上においてある黄色の固体の入ったビンをポケットに入れた。
「うん、分かってる」
祐希は静かに頷いた。
「それに、不幸もわかち合えばなんとやらってね? 誰かさんが言ってたのよ」
「………?」
詩依はそう言うといつもの陰湿な彼女からは想像がつかないほど爽やかな笑顔を見せた。
「絶対に勝ちましょうね。こんな無意味な連鎖。私達で終わらせるのよ」
詩依は祐希に手をさしのべた。
「うん、頑張ろうね…」
祐希はその手を微笑みながら握った。



