校長室では、メイ達が箱の中身を確かめた。
「すごい、このノート喰イ喰イのことがいっぱい書いてある…」
中身を見てまず祐希の目についたのは三冊のノートだった。
ノート自体はコンビニやスーパーでもかえるなんの変的もないものだったが、そこには達筆な字で喰イ喰イについてびっしりと綴られていた。
「あっ、これ凪瀬の卒業アルバムね、年度は92年卒…」
詩依が見つけたのは先程本棚で抜かれていた92年の卒業アルバムだった。
てことは魅里がこれをわざわざ抜いてこの箱に隠したってことね。でもなんのために?
詩依はペラペラと中身を確かめた。
「…詩依、そこに何か赤字で書いてある」
祐希はノートを握りながら卒業アルバムのあるページを指差した。
その字は後からペンで書き込んだようだった。
「1990年8月死亡、自殺。その横の子は死亡、原因不明………?」
「う、嘘…! うちの学校に魅里先輩の他に死んだ生徒がいたってこと…?」
そのページはクラス写真のようであった。右のページには大きな集合写真。
左には座っている右の集合写真の座席に対応して一人づつの名前が掲載されている。
赤字の注釈はそこに魅里の字で書かれていた。
「そういえば、この写真の後ろの旗、入学式って書いてあるわね。普通こういうのは卒業する時に撮った写真を載せるのに…」
詩依の指摘通り、写真はクラスが入学時に撮ったもののようである。
入学式の写真を掲載せざるおえなかったのかしら…? まぁ、一組で二人も死んでいたら卒業アルバム用の集合写真なんて撮りたくもなくなるわよね…
魅里の書いた注釈が正しければ、凪瀬校には魅里の他に自殺と原因不明の死亡によって生徒が亡くなっていることになる。
詩依達は凪瀬に在籍していながらそんな事件があったことは一切知らなかった。
この一組の二人の死もここにわざわざ記されている以上は喰イ喰イが無関係ではないはず……
そんなことを思いながら詩依はおもむろにページをめくった。



