Miseria ~幸せな悲劇~


「やっぱり隠し扉か……」


何冊か辞書をどかすと、そこの部分だけ本棚の木が浮き上がっており、よく見るとそこには鍵穴があった。


メイは(ようやく役に立った)ピッキングで隠し扉の鍵を開けた。


「ほら見て、これ……」


メイは隠し扉の中にあったものを指差した。


「う、うわ……」


詩依と祐希はそこにあったものに思わず目を奪われた。


大きな銀色の箱だ。そして、側面には赤い御札がびっしりとはられていた。


「あの美花は幻じゃなかったんだ。美花はこれを私達に教えようとしたんだ」


祐希が言った。メイは箱を隠し扉から引き出した。


「とにかく手伝って、中が調べられるように校長先生の机にこれを置くから」


三人は箱を机の上に移した。そして、箱の中身を見るために、赤い御札をカッターナイフで切った。