同じ頃、メイ達は職員室で魅郷の資料の探索を進めていた。


「こっちは何もないみたいよ」


詩依は教員用の机を叩きながら言った。


「ダメ、ここもないみたい。ねぇ、祐希はどう? 教頭先生の机とか」


メイはそう言って棚にあるファイルをひっくり返した。メイの足元には片付けを想像したくないほどの資料やファイルが散乱していた。


「うーんと…」


祐希は職員室の中央にある教頭の机を漁った。


あれ、これって?


机の上には奇遇なことに祐希の父親と同じ銘柄のタバコとライターが置いてあった。


「どうしたの? 祐希?」


詩依は祐希の顔を覗いて話しかけた。


「えっ! えっと…」


裕希は思わずライターをポケットの中に入れた。


「こ、ここにもないみたいだよ、魅郷先輩の資料」