「行ったみたいね…」
詩依はそう言って胸を撫で下ろした。
三人の中でねっとりと張りつめていた緊張がとけた気がした。
「ねぇ、裕希、さっき言ってたことって?」
詩依は改めて祐希に尋ねた。
「……うん、私が夢の中で喰イ喰イと会ったとき、うっすらとだけど、あいつのまわりにいる人形や人に糸が絡まってるのが見えたの…」
祐希は額に汗を流しながら答えた。
「それが切れたとたん、なぜか人形はびくともしなくなって……だからたぶんだけど、喰イ喰イはマリオネットみたいに糸を使って人や物を操ることができるんだと思う」
メイの頭に喰イ喰イによって首を吊られる警備員の姿が浮かんだ。
たしかに、あれが透明な糸を使ったものなら納得がいく。
「……操るか」
そう呟いてメイは口に手をあてた。
「なら次にあいつに出会したら、とにかく糸に触れないように気をつけないとね、まぁ、出会さないのがベストだけど…」
そう言ってメイは立ち上がり職員室の中を探りだした。



