「ん? あれって、メイさん?」
自転車で学校の近くを通りかかった篠原麻衣(シノハラマイ)は、昇降口から学校の中へ入っていくメイ達の姿を目にした。
忘れている人も多いと思うが、麻衣は以前、大野の家が火事になった際にメイを連れ出して火事現場に案内したサッカー部の女子である。
「こんな時間にどうしたのかな? 肝試し? それとも探検ごっこ?」
大野と美花がサッカー部を去ってから麻衣はサッカー部の二年で唯一レギュラーに昇格した。
同然、麻衣は素直に喜べるはずもなかった。が、死んだ美花のために、そして来年入部するであろう風花のためにと誰よりも練習に熱を入れた。この日も夜遅くまで第二グラウンドで自主練していた。
「でもこれって。メイさんと仲良くなれちゃうチャンスじゃない!?」
正直、美花さんには悪いけど、裏を返せば放課後のシスターズに欠員ができたってことだし。
美花の死を悼む一方で、麻衣はひそかに新メンバーの座を夢見ていた。それほどメイに心酔していたのだ。
「もしかしたら放課後のシスターズ秘密の決起集会とか開いてるのかも!これは行くっきゃないわ!」
麻衣は校内へと向かった。メイ達とはまったく違う目論見で。



