執事はそんな晋吾の右手を喰イ喰イの目の前の皿の上に押さえつけた。晋吾に抵抗する素振りはない。


「ふふ……」


喰イ喰イは笑みを浮かべながら、ノコギリのように細かい刃のついたナイフとフォークを手にとった。そして、フォークで晋吾の右手の甲を思いっきり突き刺した。


「ん゛、ん゛ん゛!!!!!」


晋吾はブルブルと震えながら口に詰められた赤い布を噛み締める。


喰イ喰イはプレス機のような力でフォークを突き立てる。晋吾の筋肉の繊維がグチャグチャに断ち切られる。


「ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛う゛・・!!」


フォークは晋吾の骨と肉をえぐりとりながら、貫通してテーブルにまで到達した。


フォークの隙間から、真っ赤な血が流れる。血は皿から溢れ、白いテーブルクロスを赤く染めた。


「あんまり、そそられるものはないわね……」


次は、ナイフを指にあてた。


ギリギリギリギリギリギリギリギリ!!!!!!!


金属をやすりで擦るような耳障りな音が部屋中に響く。


「ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛うぅぅぅぅ・・!!!」


凄まじい激痛だろう。晋吾は口に詰められた赤い布を噛みながら、解体される豚のような声を上げた。


晋吾の中指と薬指の第一関節から上を喰イ喰イはナイフを使って器用に切断していく。喰イ喰イはそうして切断した指をなんのためらいもなく口に入れた。


ギリギリギリギリギリギリギリギリッ!!!!!