「お、お父さん……」 階段を降りると、ちょうど居間から父、水島晋吾が不機嫌そうな表情で現れた。 「………」 祐希は廊下の端いっぱいに退いて晋吾とすれ違った。氷のように冷たく無表情だ。 晋吾はそのまま一切、祐希に目を合わせることなく玄関からどこかへ出ていってしまった。