突然の出来事に、美花の頭は真っ白になった。強い力が負傷した美花の身体に響く。橋に寄りかかる美花を、すれ違いざまにフードを被った男が渾身の力で突き落としたのだ。 「………嘘だろ、私……………………」 橋の上から鉄の線路に吸い込まれていく。美花は自分の体重に逆らえず、下へ下へと落ちていった。時間が止まったような長い空中での出来事だ。 ニタァァ゛ァ゛ァ゛ア゛………… 橋から落ちていく美花の目に映ったのは、 狂気に満ちた笑顔を浮かべる男の顔と、 うっすらとその男の身体に絡みついた糸だった。