「それで、魅郷先輩の資料は今どこにあるんですか?」
メイが尋ねた。もしかすればそこに美花や詩依の背負った不幸を克服する方法もあるかもしれないと思ったからだ。
「……さあ、魅郷についてはある種のタブーで誰も話したがらないし。それにもし知っていたとしても、先生が生徒に教えることはできないでしょうね……」
恵は思い詰めたように目を閉じた。
「なら魅郷本人はどこにいるのよ?」
詩依が恐る恐る尋ねた。恵は答えるのをためらっていたが、三人の顔を見渡して、一言口を開いた。
「…………もうどこにもいないわ。魅郷は……死んだのよ…」
「えっ……!」
三人は思わず体を硬直させた。
「喰イ喰イと決着をつけると宣言した翌日に体が真っ二つになった遺体が見つかってね。立ち会った刑事は口を揃えて人間業じゃないと証言したらしいわ……」
メイ達は言葉を失った。同じ学校の生徒が喰イ喰イによって殺されていた。喰イ喰イの真実に迫ろうとしたばかりに。
喰イ喰イによる犠牲はメイの想像を遥かに越えるものだった。



